2007年07月22日

ROVO LIVE at 京大西部講堂 2004.07.18

猛暑の西部講堂、空調なし、室温50度、湿度100%。このコピーは邪魔。余計なこと書かなくていいのに。少なくとも、音だけを聴いていれば、むしろ「涼」を感じさせるぐらい。とは言っても、涼しくなるには少々の想像力が求められる。古(いにしえ)の大和の国、まだ物の怪が息づいていた頃の空と大地の狭間を脳裏に甦らせる想像力が。

最初に聴いた頃は「無国籍な現代音楽」という印象だったのだけど、しばらく聴き続けているうちに、どうやらそうではないらしいことに気付いた。彼らの音は極めて日本っぽい。いや「日本」という現代風の呼び方も少し違う。大地を別の者たちが支配していた、遥か遠い時間の彼方に存在していた、忘れ去られた大和の地を想わせる音世界。呪術的に同じモチーフを回し続ける低音は大地の鼓動、天に瞬く星々、魔界からこちらを窺う「人ではない何か」、遠方の空を切り裂く稲妻と雷鳴、そして天地の狭間で共鳴する人々の喧噪。

そういった太古の記憶の断片一つ一つが、遥かな大和の彩りを携える。彼らの紡ぎ出す音は、遺伝子の舟にのって現代に流れ着いた、祖先の記憶を甦らせている。部屋の灯りを落として、遠くの空を眺めながら、遠い過去に思いを馳せながら爆音で聴くのがお勧め。間違ってもDVDの方を買ってはいけない。余計な視覚情報は不要。くだらないことを書いてあるCD帯は、速やかに棄てるべし。

posted by cesare at 21:14 | 音楽
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