2007年04月03日

「多読のすすめ」というよりは「多読の仕方」

タイトルからまず想像したのは、速読を利用して脳を活性化させるようなイメージ。頭がついて来ようが来るまいが、とにかく速さ重視で前のめりな勢いで活字を追う読み方をすると、次第に脳の方が慣れてきて回転数が上がってくる感覚と言うか。

レバレッジ・リーディング
本田 直之
東洋経済新報社 (2006/12/01)
売り上げランキング: 215

実際には、帯のキャッチフレーズにもある通り、「速読」ではなくて「多読」に関する話。大量の書籍を読む目的はたった一点、「100倍のリターンを生む自己投資」をすること。この目的に徹底的に最適化して、速く大量に読む方法や、読み取った情報の整理法などが紹介されている。守備範囲はあくまでもビジネスなどに必要な情報を得るための書物の読み方に限られる。ストーリーが重要になる小説などは対象外と考えて良さそうだ。

ただ、「100倍の利益を稼ぎ出す」と言いつつも「100倍」という数字の根拠は書かれていない。著者自身と周囲の成功している人達の実績から見積もって、という記述はあるのだけど根拠としてはちょっと足りないような。残念ながら、この本を読むことで本嫌いの人が急に多読家に変貌するという現象は稀なんじゃないかと思う。

思うに、この本のターゲットは「本を読んだ方が良いと思いつつ、なんだかんだで読んでない人」ではないのでは。既に読書の大切さも解っていて実際に本をよく読んでいる人に向けられているような気がする。読書はしているけど、もっと効率的に手早く読む方法はないものかと模索している人だ。そう考えると、読書に踏み切るための動機づけが甘いままなことと、後半パートで「そこまでやるか」と言いたくなるぐらいマニアックかつ徹底的な方法論が押し寄せる展開にも納得がいく。本嫌いの人がいきなりこのパートを読んだら引きますって(笑)

というわけで、読書効率を上げたい人にとっては参考になりそう。それ以外の人には、いわゆる「本の虫」な人の生態を垣間見れるという点で興味深いかも。

posted by cesare at 00:56 | 読書
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